南山学園の教育理念(教育モットー)
HOMINIS DIGNITATI人間の尊厳のために
キリスト教精神に基づく南山教育の根幹となる理念が「Hominis Dignitati/人間の尊厳のために」です。人間は神の似姿として造られ、一人ひとりが個人として平等であり、神から与えられたかけがえのない価値をもっています。この、人間はみな平等な個人として価値があるということが「人間の尊厳」であり、時代や場所を超えて人類すべてに共通する普遍的な価値でもあります。生徒たちはこれを本校で過ごす6年間を通じて会得していき、自分も他人も認め合い大切にする、優しく、賢く、自らの力で未来を切り拓いていく人間に成長していきます。
この教育理念(教育モットー)は、幼稚園から大学まで、南山学園の設置校共通のものとなっています。

校訓
高い人格広い教養強い責任感
キリスト教精神と教育理念に基づく教育活動の実現のため、南山男子部が掲げている校訓が「高い人格 広い教養 強い責任感」です。
「高い人格」とは、人を思いやり、互いに協力し合あえる人類愛を実践する資質のことです。そしてその人格を形作るために必要不可欠なのが「広い教養」です。教養とは単なる知識量ではなく、人間の尊厳が尊重された社会を作っていくために何が必要なのかを考え、会得していく「知性」のことです。そして「強い責任感」とは、自らの行動が正しい価値観に基づくものなのかを自己の良心に問いかけ、その行動に責任を持つということです。以上の三つの校訓を体現し、人間の尊厳のために行動できる人間を育んでいく、これが本校の教育目標です。
スクール・ポリシー
1. グラデュエーション・ポリシー(『育てたい生徒像』)
南山学園の共通の教育モットー「HOMINIS DIGNITATI~人間の尊厳のために~」の意味するところは、「一人ひとりがまず、神によって創造されたかけがえのない存在であるということに気づき、自らを大切にすると同時に、他者もまたかけがえのない存在として尊重し、思いやりをもって『ともに生きる』ことができる人となる」ということです。本校は、これを体現する人を育成し、社会に送り出すことを目標としています。具体的には、校訓に則して以下のような人間像を追求します。
- 互いの人格を認め合い、他者との関わりの中で自らより高いものを求める人となる。(高い人格)
- 学問・勉学に励み続け、自己の陶冶と発展を重んじる人となる。(広い教養)
- 広く社会を理解し、自らの能力をもって社会の発展に寄与することを目指す人となる。(強い責任感)
2. カリキュラム・ポリシ-(『生徒をどう育てるか』)
中学・高校の6カ年一貫校である本校は、従来より、教育活動を「三輪車」に例えてきました。行く手を決める前輪は「心の教育」であり、推進力を生む後輪は「学習・進路指導」と「国際性の涵養」の2つです。生徒自身が自らの人生を切り拓き、前進する力を身につけることができるよう取り組みます。
- 心の教育
教育活動の中心であり、キリスト教精神に基づく「人を超えるものの存在を前提にした人生観」と「正しい価値観」を身につけ、初代校長が生徒たちに残した言葉『小さな紳士たれ』を生徒自身が理解し、自らの指針とすることを目指します。生活指導においても、生徒一人ひとりの心を大切に育みます。 - 学習・進路指導
6年間という期間を活かした高度な学習活動を行い、自ら進んで深めていく気風を育成します。そして、その先の進路選択では、自らがより高い目標を掲げてチャレンジすることを支援します。 - 国際性の涵養
学習活動全般において広く世界を見つめる視野を育成することにより、異なる価値観や文化を受容し、国際社会で活躍しうる探究活動を行います。また異なる価値観や文化を認識するツールとしての外国語習得(英語教育)に取り組みます。
また、教育活動に段階的な取り組みの方向性を与えるため、中学・高校での6カ年を以下の3段階にわけて構成します。
中1・中2 「基礎期」:南山生としての自覚を持とう
中3・高1 「充実期」:学問的興味を持とう
高2・高3 「発展期」:学問的興味を進化させ、それを進路の選択に活かそう
3. アドミッション・ポリシー(『どんな生徒を待っているか』)
以下に示すような児童に、本校に入学してもらいたいと考えています。
- 本校の教育理念を深く理解し、それに保護者とともに心から賛同していただける児童
- 校訓「高い人格・広い教養・強い責任感」を心において、自らの成長に責任を持ち、努力をすることができる児童
- 小学校で学習する範囲の基礎的な学力と、学習に対して前向きな意欲を持っている児童